「おやとこ」(https://trinity-tech.co.jp/oyatoko/)を運営するトリニティ・テクノロジー株式会社(所在地:東京都港区、代表取締役:磨和寛、以下トリニティ・テクノロジー)は、3000万円以上の金融資産を保有している(アッパーマス層以上)65歳以上の高齢者男女117名を対象に、「認知症による資産凍結」問題とその解決策である「家族信託」に関する意識調査を実施いたしましたので、お知らせいたします。
目次
調査サマリー
調査概要
調査概要:
資産凍結と家族信託に関する意識調査
調査方法:
IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」の企画によるインターネット調査
調査期間:
2022年6月3日〜同年6月3日
有効回答:
3000万円以上の金融資産を保有している(アッパーマス層以上)65歳以上の高齢者の男女117名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません
57.3%の高齢者が、2025年には5人に1人が認知症になるリスクがあることを理解
「Q1.内閣府の高齢社会白書[1]によると、2025年には高齢者の方の5人に1人が認知症を抱えていると推計されています。あなたはこのことをご存じでしたか。」(n=117)
と質問したところ、「知っている」が57.3%、「知らない」が42.7%という回答となりました。
- 知っている:57.3%
- 知らない:42.7%
[1]内閣府「平成29年版高齢社会白書」(https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2017/html/gaiyou/s1_2_3.html)
72.6%の高齢者が、日本で認知症患者が増え続けていることを知っていると回答
「Q2.厚生労働省[2]によると、2020年に認知症患者数は約630万人、2050年には1000万人を超えると推計されています。※あなたは、日本において認知症患者が増え続けていることをご存じでしたか。」(n=117)
と質問したところ、「知っている」が72.6%、「知らない」が27.4%という回答となりました。
- 知っている:72.6%
- 知らない:27.4%
[2]厚生労働省老健局「認知症施策の総合的な推進について」(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000519620.pdf)
53.9%の高齢者が、認知症による「資産凍結」問題を理解
「Q3.認知症になると意思能力を喪失したと判断されてしまい、銀行預金を引き出せない、自宅などの不動産を売却できない、株式などの保有資産を売却できないなどの、いわゆる「資産凍結」状態に陥ってしまいます。これにより多くの方が、生活費の工面や、介護費用の捻出、生前の相続対策などが難しくなり困っていらっしゃいます。あなたは認知症による「資産凍結」問題についてご存じでしたか。」(n=117)
と質問したところ、「内容を詳しく説明できる」が4.3%、「内容をある程度知っている」が49.6%という回答となりました。
- 内容を詳しく説明できる:4.3%
- 内容をある程度知っている:49.6%
- 聞いたことはあるが、内容は知らない :26.5%
- 全く知らない:14.5%
- わからない/答えられない:5.1%
資産凍結により、約8割が自身や家族の生活に影響あり
「Q4.万が一認知症になってしまい、あなたの資産が凍結(預金を引き出せない、自宅を売却できないなど)されてしまうと、あなたやあなたのご家族の生活にどの程度影響が出ますか。」(n=117)
と質問したところ、「かなり影響が出る」が42.7%、「やや影響が出る」が34.2%という回答となりました。
- かなり影響が出る:42.7%
- やや影響が出る:34.2%
- それほど影響は出ない:15.4%
- 全く影響は出ない:2.6%
- わからない/答えられない:5.1%
認知症による資産凍結問題について、74.4%から事前に対応を検討しておきたいという声
「Q5.あなたは認知症による資産凍結問題について、事前に対応を検討しておきたいと思いますか。」(n=117)
と質問したところ、「非常にそう思う」が28.2%、「ややそう思う」が46.2%という回答となりました。
- 非常にそう思う:28.2%
- ややそう思う:46.2%
- あまりそう思わない:11.1%
- 全くそう思わない:1.7%
- わからない/答えられない:12.8%
事前に対応しておきたい理由、「妻のために何とかしたいと思う」や「自分の意思を反映したい」など
「Q6.認知症による資産凍結問題について、事前に対応を検討しておきたいと思う理由があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=117)
と質問したところ、「妻のために何とかしたいと思う」や「自分の意思を反映したいため」など64の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
- 77歳:妻のために何とかしたいと思う
- 70歳:自分の意思を反映したいため。
- 69歳:資産管理は全部自分が行っているので、資産が凍結されると妻が困る。
- 67歳:成年後見人制度は問題が多いと聞くので。
- 66歳:争続をさせたくない
- 65歳:家族に資産の具体的な内容を教えていないのでそろそろ開示しておいた方がいいのかと思っているから。
- 72歳:自分で判断できなくなるから 事前に対処方法を考えておきたい。
約半数の高齢者が「家族信託」、「成年後見制度」を理解
「Q7.認知症になる前には「家族信託」、認知症になってしまった後でも「成年後見制度」を活用することにより、資産凍結を免れることができます。あなたは「家族信託」「成年後見制度」についてご存じでしたか。」(n=117)
と質問したところ、「内容を詳しく説明できる」が3.4%、「内容をある程度知っている」が42.7%という回答となりました。
- 内容を詳しく説明できる:3.4%
- 内容をある程度知っている:42.7%
- 聞いたことはあるが、内容は知らない :40.2%
- 全く知らない:10.3%
- わからない/答えられない:3.4%
54.7%の高齢者が、成年後見制度に興味がないと回答
「Q8.成年後見制度とは主に弁護士など裁判所に指定された第三者があなたの後見人となり、資産の管理監督を行う制度です。
一方、第三者に財産を監督されてしまうと、毎月の後見人への報酬が高額である(2万円〜6万円)、最低限の支出しか認められないなどのデメリットもあります。
あなたは成年後見制度に興味がありますか。」(n=117)
と質問したところ、「非常に興味がある」が11.1%、「やや興味がある」が34.2%という回答となりました。
- 非常に興味がある:11.1%
- やや興味がある:34.2%
- あまり興味がない:43.6%
- 全く興味がない:11.1%
一方、第三者の介入を防ぐことができる家族信託に興味ありと回答する高齢者69.3%、成年後見制度と比較すると24.0ポイント高い結果に
「Q9.家族信託とは、親世代が元気なうちに資産の管理権を子世代に移転する(信託する)ことで、万が一認知症になったときに、託された人(子)が託した人(親)のために財産を使うことができる制度です。成年後見制度とは異なり第三者の介入を防ぐことができ、柔軟に託す人(親)の意思に沿って財産を管理することができます。あなたは家族信託に興味がありますか。」(n=117)
と質問したところ、「非常に興味がある」が19.7%、「やや興味がある」が49.6%という回答となりました。
- 非常に興味がある:19.7%
- やや興味がある:49.6%
- あまり興味がない:23.9%
- 全く興味がない:6.8%
まとめ
今回は、3000万円以上の金融資産を保有している(アッパーマス層以上)65歳以上の高齢者の男女117名を対象に、資産凍結と家族信託に関する意識調査を実施しました。
まず、内閣府の高齢社会白書に記載のある2025年には5人に1人が認知症になるリスクについて、57.3%の高齢者が認識していることが分かりました。
さらには、日本において認知症患者が増え続けていることを72.6%の高齢者が「知っている」と回答しました。
次に、53.9%の高齢者が認知症による「資産凍結」問題を理解しており、そのうち約8割の方が、自身が認知症になった場合に資産凍結になることで自身や家族の生活に影響があると危惧する心境が明らかに。
そのため74.4%の方が、事前に認知症による資産凍結問題の対応を検討しておきたいと考えていることが分かりました。
事前に対応しておきたい理由として「家族が困らないようにしておきたいため」や「自分の意思を反映したいため」などが挙がりました。
最後に、「家族信託」または「成年後見制度」について伺うと、約半数の高齢者が制度を理解していることが分かりました。
また、45.3%の高齢者が「成年後見制度」に興味があると回答する一方で、第三者の介入を防ぐことができる「家族信託」に興味ありと回答した高齢者は69.3%となり、成年後見制度と比較すると24.0ポイント高い結果となりました。
今回の調査では、年齢と共に身近なリスクとなりつつある認知症による「資産凍結」問題について、約7割もの高齢者が事前に対応の検討が必要だと感じていることが分かりました。
自分が認知症になった時に、子どもやパートナーへ迷惑をかけたくないと漠然とした不安を抱えるものの、具体的な対策の検討はなされていないケースが多いようです。
「資産凍結」問題への対策を考える際、自身の資産の使い道は自身の意思を反映させたいという思いから、第三者が介入する「成年後見制度」についてネガティブなイメージを持つ傾向も見受けられ、第三者の介入を防ぎ、柔軟に託す人(親)の意思に沿って財産を管理することができる「家族信託」については関心を集める結果となりました。
日本で認知症が増え続けていることから、認知症は他人事ではなくなってきています。
元気なうちに家族と一緒に万が一の対応に備えることは、大切な家族の安心した生活を守ることに繋がるのではないでしょうか。
おやとこについて
日本は超高齢社会の到来により「認知症による資産凍結」という巨大な社会課題を抱えています。
認知症になると預貯金の引き出しや自宅の売却などができなくなる「資産の凍結」状態に陥ります。
資産凍結に陥ると介護費用等の捻出もできなくなり、認知症患者ご本⼈や、そのご家族の⽣活にとって⼤きな打撃となります。
このような状況の中、認知症による資産凍結対策として家族信託(民事信託)という、家族の中で資産を信託し管理・承継を⾏う仕組みが注⽬されています。
当社は提携企業を含め日本有数の家族信託の組成実績を持っており、これまで培った豊富な信託の組成経験をもとに「おやとこ」という財産管理をクラウドベースで⾏える日本初のサービスを運営しております。
おやとこの詳細はこちら https://trinity-tech.co.jp/oyatoko/